まきこ。それは、この世界で最も恐れられている存在。
なぜ恐れられているのか?そんなの言うまでもない。
まきこは人間ではない。いや、もはや生き物とも言えない。
誰もが恐れる存在、それがまきこだ。
〔1章〕
目を覚ました。
いつも通りの朝のはずだった。だが、違った。
テレビをつけると、見慣れたニュースのアナウンサーが、いつもと違う声で話している。「まきこ病」。
その言葉を耳にした瞬間、冷たいものが背中を走った。
この世界に、いったい何が起きたのだろうか。
急いで他のチャンネルを回すが、どの番組も「まきこ病」ばかりだ。
ネットに目をやると、急上昇ワードはすべて「まきこ病」。
そこに書かれている文言を目にしたとき、胸の中に冷たい予感が広がった。
「まきこ病は、まきこの存在に触れたり、まきこの周囲に長時間いることで発症する病気です。最初は不安感や体温の異常、幻覚から始まり、最終的には精神崩壊を引き起こす恐ろしい病です。」
そして、目を疑うような一文が続いていた。
「現在の感染者数:全世界でのべ70億人」
〔2章〕
気づけば、外の世界は異常に静まり返っていた。
どこを見ても、人ひとりいない。まるで世界が一斉に消えたようだ。
友人に電話をかけるが、誰も出ない。
恐怖が心の中で膨れ上がり、次第に不安が押し寄せる。
とりあえず、マスクをつけた。
だが、無意味なのは分かっている。ただ、少しでも安心したかっただけだ。
ネットを開くと、ついに「まきこ」の画像を見つけた。
ぱっと見は普通の人間のように見えるが、目を凝らして見ていくうちに、それが人間でないことが分かる。
異様な目つき。まるでその目が私を見透かしているかのように。
その瞬間、背後から声が聞こえた。
「キャント ユー ヘアー ミー?」
振り返ることは、できなかった。
その声の主が何なのか、理解する暇もなかった。
だが、振り向いたその瞬間、意識は途切れ、全てが闇に飲み込まれた。
〔3章〕
目を開けると、私は病院のベッドに横たわっていた。
周囲には誰もいない。どこかの病室だが、異様な静けさが支配している。
「まきこ病」に感染した人々はどこに行ったのだろう?
私は鏡を探して、必死に顔を確認した。
そこに映ったのは…
見覚えのある自分の顔だった。だが、よく見ると、そこにはまきこの顔が映っている。
いや、それはまきこそのものだ。
吐き気が込み上げ、体が震える。
私は、まきこ病にかかっているのだ。
その時、病室の天井から声が響いた。
「セイ イェス」
その言葉の意味を理解する暇もなく、私は再び意識を失った。
〔4章〕
再び目を開けると、今度は自分の姿が見えた。
まきこに似た自分が、病院のベッドに横たわっている。
その目は、どこか虚ろで、光を失っていた。
画面に表示された言葉を見て、私はようやく理解した。
「ユー デッド」
私は死んでいたのだ…。
それを確信した瞬間、冷たい空気が全身を包み込んだ。
ここは天国か?いや、違う。
ここは、「まきこワールド」。
死後、まきこが支配するこの別次元で、私は永遠に苦しむことになる。
過去の恐怖が、この世界で何万回、何億回も繰り返されるのだ。
目の前に「スタート」「プラクティス」のボタンが表示された。
無意識に「スタート」を押していた。
すると、「イージー」「ノーマル」「デフィカルツ」の3つの選択肢が現れた。
「イージー」を押した。
目の前に現れたのは、無数のまきこたち。
まきこたちは私を取り囲み、冷徹に、無慈悲に苦しめてきた。
その痛み、恐怖、そして絶望…。すべてが私を再び死に追いやる。
「ゲームオーバー」と表示された。
そして、再び「スタート」「プラクティス」のボタンが現れる。
放置していると、気づけば「デフィカルツ」モードに切り替わっていた。
永遠に繰り返す苦しみ、絶望…。逃れることは一切できない。
〔結論〕
まきこの目的は一体何だったのか?
今もなお、その答えは見つからない。
ただ一つ言えることは、あなたが今、この物語を読んでいるその瞬間が、次に「まきこワールド」に足を踏み入れる番かもしれないということ。
あなたも気づいているだろう。
まきこの世界の入り口は、常にあなたのすぐそばに存在する。
それが、まきこの恐ろしい現実だ。
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